入学式初日
学童は小学校入学からに仕切りなおししたのりぞー。
ドキドキの入学式でした。
桜の咲く時期でした。 天気も快晴、第一歩には最高の日でした。
まずは校庭に貼られたクラス分け。
他市から引越ししてきたのりぞーにとっては、どのクラスになっても知っているお友達はいないのです。
幸いに教室へは保護者も入っていけるので、のりぞーにとっては、知らないクラスメイトは
目に入っていませんでした。 担任の先生が新1年生に話しかけても、まだこのころは
のりぞーの顔にも笑顔があったのです。
ぼくにとっては
おとうさんやおかあさんがそこに
いてくれたら安心なのです
学童では荒れていたのりぞーよ。
入学おめでとう!
かあちゃんは嬉しいよ、のりぞーの
笑顔が1番だよ!
と、感動に浸っていたのもつかの間。
のりぞー達は入学式会場へ、新しい仲間達と一緒に体育館へいってしまいました。
突然にやってきた・・・
おとうさん、おかあさんとお別れ。
さみしいよ。
そして緊張の入学式。
体育館のドア・窓は全開。 春とはいえ、座っているとブルっと震える季節。
「新入生入場」とともに、のりぞーもクラスメートと共に歩いてきます。
可愛いお顔もマスクで表情読めず・・
のりぞーは不安のなか、なんとか無事に入学式を終えたのでした。
入学式を終えると、再びクラスへ戻ります。(我々保護者も)
のりぞー、緊張が体の穴という穴から染み出てきていました。
小学校とは
なんだんだろうか・・
せんせいは保育園のときとようすがちがうぞ。
知らんおともだちばかり
ふあんだ・・・
入学2日目登校班
朝からちょっと元気のないのりぞー君。
のりぞーはものすごく心配性な男子。
登校班の一番後ろでのりぞーとわたしは一緒に歩きました。
「足取りが重い」とは、こういうときに使う表現だと実感しました。
校門へ到着、他の新一年生のお母さんもチラホラ門まで一緒に歩いてきていました。(ホッ)
そうです。
子供と一緒に登校してもなんら問題はない!
もしわが子が不安な表情をしていて、もしついてきて欲しいと願っているのなら是非とも
一緒に歩いてあげてください。
他の子供がたとえ平気で登校していても、わが子が平気でないならば一緒に歩いてあげると
とても安心できると実感しました。
おかあさん、
ほんとに一緒にあるいてくれて
ありがとう(涙)
ぼくはホントにうれしかった
これからも
お願いします
のりぞー、安心しておくれ
のりぞーが「もういい」
と言うまで、付き合うよ。
一緒に頑張ろう
(軽く言った励ましの言葉。しかし、彼との登校は冬のある日まで毎日続くことをわたしものりぞーもこの時は知らなかった)
校門まで来て、しばしのお別れ。
いってらっしゃい、のりぞーー!
えぇぇぇ・・・
この先どうすれば
いいの?!
立ち止まってグズる暇もなく、後ろからどんどんと登校する生徒たち。
波にのまれ、のりぞーは学校敷地内へ流れていきました。
門からみていると、登校班のリーダーがくるりとふり返り、のりぞーの手を引き、
一緒に歩いていってくれたのです。そして校内へ一緒にIN!
こんなステキなシステムがあるとは知らなかったわたし達。
そうなんです! 何も分からない1年生には手取り足取りサービスがついていました!
たとえて言うならば、外国語を喋れないわたし達が突然飛行機に乗せられ、到着地で
焦るところへ手取り足取りやさしく寄り添って一緒に手伝ってくれる極上のサービス。
地獄から天国の図式がそこにありました。
リーダーがクラスまで送り届けてくれ、名札もつけてくれたました(リーダーありがとう!)、
一難去って、また一難。(この頃はずっと難・難・難・なん・・・・)
クラスの中にはおともだちはいない・・・
彼の始まったばかりの人生で、これほどつらく、こわい時期をすごしたのは
まさにこの時だったのでしょう。
ぜんぜんおもしろくない。
はなすおともだちいない。
なにも頭にはいらない。
こわいよ~
そんなもんよ、のりぞー。
気持ちは痛いほどよくわかる。
なれるには時間がかかるのだ
学童再び!
学校が終わるとそのまま学童組は学童へ直行。
のりぞーの不安視する
「学校終わる」→「学童組集まる」→「学童へ行く」
このプロセスも、クラス担任と保護者の「連絡ノート」と使って解決!
先生へ
「学童グループへつれて行って(または指示)ください」
とノートに書いておきました。
せんせーはなにかボクにいったけれど、
ボクにはなにを言っているのか
わからなかったよ!
そう、先生からの指示を飲み込むこと出来ず・・・・
しかし、のりぞーあたりをウロウロしていると必ず誰かの目にとまり、なんとかなるものです。
学童の先生も新1年生のために小学校へお出迎えしてくださいます。
緊張の糸切れず、のりぞーは学童へいくのでした。
学童生活
あーこわい
すっごくこわいせんせいがいたの
声おおきいし、笑わないし
こわいよーーー
学童の先生は
保育園の先生のようではなかったのです。
後で聞くと、その先生は臨時で入っていただいた
退職されたばかりの小学校先生でした。
のりぞーにはちょっぴりハードル高かったね
ちなにみのりぞーの通う学童のレギュラー先生方は
子供思いで、元気で優しい先生が多いです。
のりぞーの目にはまだそこんとこ、
理解出来てないんだけど
学童は第2のおうちみたいです。
「ただいまー」と言って学童へ行きます。 お手手洗って、宿題やおやつの時間が
スケジュールとして入口ホワイトボードに書かれています。
帰る学年により、時間も違うのでそれぞれ自分のやることをやって、遊びの時間やら
掃除の時間など、子供達は日々経験していきます。
のりぞーはとりあえず、「場に慣れる」ところからのスタート!
学校のこと、おともだちのこと、学童のこと、色々な不安を抱えて本格的に
新年度を迎えたのりぞーだったのです。
とりあえずやっておこう
1年前(2020年春~2021年春)をふり返ると、すべてに挑戦する年でした。
特にのりぞーにとっては。
6年通った保育所を離れ、お世話になった先生やそこで出会ったお友達と別れ、
生まれてからずっと住んでいた場所を離れ、知らない場所で、知らない学校、
知らないお友達、知らない生活、知らないルール。
すぐにその場に適応できる人もいれば、なかなかなじむまでに時間が必要な人も
います。 子供は意外にあっさりと新しい環境を受け入れるかな? と思っていたけれど、のりぞーの心配性はそう簡単には新しい環境を受け入れられるものではなかったようです。
学童に入れるかどうかは悩みました。 そして受け入れていただいたのに
すぐに「学童怖い~」と言い出したときも、のりぞーを学童へ通わせることは
間違った選択だったのだろうか?と悩んだときもありました。
それでも今は
「この選択、やってみてよかった」
と思います。
学童に慣れたからではなく、とりあえず「新しい世界への挑戦」をしてみたことがよかったことだと感じるのです。
学童に入ってからも色々な感情の変化を体験するのりぞーですが、良い経験も悪い経験もやってよかったとふり返られることを実感しているのです。
経験(挑戦)する事は、勇気のいる作業です。
わたしもいつものりぞーが出会う経験をドキドキしてみていますが、頭で考えているより実際は意外となんてことない結果になるもので。
のりぞーの経験値は彼の栄養となっているようです。
やりたくないことは絶対にしない彼です。 しかしやらねばならないことは、出来る出来ない関係なくやってみるしかないのです。
「とりあえずやってみる」ことで、のりぞーの中には保育園時代には得られなかった沢山の経験が彼の栄養となり、大きく成長しているように思います。